冷や汗はどんな汗?
恐い目にあったりヒヤッとした場合にタラタラ流れる汗のことを冷や汗といいますが、冷や汗はここで取り上げている体温調節のための温熱性発汗とはちょっと種類が異なり、精神性の発汗作用で出る汗です。緊張したり興奮した場合など、心理的な要因によって手の平や足の裏、脇の下などに汗が滲み出るもので、脳の発汗中枢の働き以外に本能や快・不快という原始的な感覚を司る情動中枢も同時に働いて出てくる性質の汗です。
冷や汗は、良い汗と悪い汗といった分類にはあまり適しませんが、冷や汗の原因となる過度の緊張や興奮は、動悸が急激に激しくなったりして身体に良いことではありません。したがって冷や汗もあまり良い汗とはいえず、なるだけ冷や汗をかく機会に遭遇することのないようにしたいものです。ところで、通常の冷や汗は誰にでも起こりえることで、たまにかくことには大した問題はないのですが、中には過剰に緊張して大量の汗をかき、日常生活にも支障をきたすような場合もあります。これは病的な冷や汗で本態性多汗症と呼ばれ、そのまま放置しておくのは良くなく、投薬療法や自律訓練法などの治療をする必要があります。